韓国ドラマ 雲が描いた月明かり 16話 あらすじ 感想 後半
厳戒態勢の王宮内にラオンの張り紙が壁の至る所に張られた。宮女も厳しく調べられている。
その様子を眺め顔を青ざめるユンソン。そしてその似顔絵の前で唖然と立ちすくむトギとソンヨル。
さらにハヨンも、ホン内侍が女性でホン・ギョンネの娘であると知る。
*
ホン・ギョンネを救い出す手筈をビョンヨンと話しているハン尚膳。
「二日後の1時半に牢から彼を解放する。護衛官の交換時間を狙って獄舎の門を開けろ。お前が地下の通路に彼を連れて来たら後は私が宮殿から連れ出す。」
「はい、何人で逃亡を助けるのでしょう?」
「お前を含めて10人だ。」
「わかりました。」
「あの子を守れよ。くれぐれも発見されない様にな ! 」
「はい、わかっております。」
*
書斎に戻ってきたヨンを部屋で迎えるハヨン。
長々と待っていたというハヨンに、待たせたのは悪いが遅いので別の日にしてくれと、ヨンはつれない。
去ろうとお辞儀をした時、ふとヨンの手に眼が留まり腕輪がない事に気付くハヨン。
「腕輪をお外しなさったのですか?お気に入りでいらしたのに...。」
「別の所に置いてあるのだ。」
「もしその腕輪を分け合えば例え離れたとしても再び会える様に運命が導くと聞きましたけれど、市場の商人はそんな話を上手に作り上げますから…。」
「彼らは人の心を読んでいるのだ。例え嘘だとしてもそれを信じたい者がいる…と。」
サムノムとヨンが着けていた腕輪、サムノムを助けに中宮殿に走ったヨン。
そして二度と来るなと言われた花園で、二人の関係に気付き涙ぐむハヨン。
*
サギ草が刺繍された布を手に握り締めているホン・ギョンネ。そこへ現れるラオン(キムユジョン)。

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「何か言いたい事でもあるのか?」
「護衛官が持ち場を離れるから監視するように頼まれたのです。」
「昨日の夜も護衛官に頼まれて来たのか?」
黙って立ったままのラオンの名を呼ぶホン・ギョンネ。
「ラオナ」
「はい?」
「ホン・ラオン」
父から名前を呼ばれ、ラオンの頬に一筋の涙が流れる。
「こんな苦しい人生を送らせるつもりで付けた名前ではないのに…。すまない。」
「いつ私の所へ来るつもりだったのですか?」
「わからないが、もうお前が少年でいる必要がなくなった時にでも…と。」
「例え世界を変えられないとしても、父として側にいてくれていたら大きな支えだったのに...」
「私は疑問だらけの世界へ子供を投げ入れ善行をしないよう怒りたくはなかったのだ。だからお前が少しましに生きられるよう変えたかった。」
「会えなくて、父さんと呼べなくて私は寂しかったです。」
親子の再会を見守った後、資賢堂まで見送るヨン。
*
ヨンと歩くラオンの後姿を物陰から目撃するソン内官。慌てふためき中宮殿へと走り途中でユンソンにぶつかる。
そのただならぬ様子に異変を察したユンソンは後を付ける。
「中殿ママ、見つけましたよ。ホン・サムノム…いやラオン。」
「あの子、本当に宮殿にいるのね?なんて怖いもの知らずなの。どこで見つけた?」
「獄舎で見かけましたが滋源堂の方向へ行きました。世子も一緒に」
「世子が資賢堂へ?すぐに内禁衛(ネグミ=王の警護)を呼びなさい。私も見に行かないと… 」
と出てきた中殿キム氏とソン内官を扉で待ち構え、祖父から送られたお茶を持参したと言うユンソン。
都合が悪いと通り過ぎようとする中殿の耳元に、ユンソンはささやく。
「王宮から密かに連れ出された生まれたばかりの赤子の件ですが、それでも後で来なければならないのですか?」と。
部屋に戻りユンソンに向き合う中殿キム氏は、内心の動揺を隠し強気に話し始めた。
「国母の私を馬鹿げた非難でさげすむとは、よくもそんな事を ! 」
「国をあざけっているは私ではなく中殿ママであることは、ご自分でご存知でしょう?」
「口を慎みなさい。」
「ホン内官の事は忘れてください。殿下にもおじいさんにも一言も言わぬように。もしそれに同意するなら私も黙っていましょう。」
「もし私が言ったら何をするのでしょう?殿下に赤子をすり替えたとでも言うつもり?誰がそれを信じると言うの?」
「証拠なしで言ったりは致しませぬ。もし赤子が死なず生きているとしたらどうでしょう?」
と睨みつけるユンソンに驚愕する中殿キム氏。
*
隠れ部屋に戻るヨン(パクボゴム)とラオン。横に並んで座っている二人の間は以前と違い悲しい距離がある。

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「邸下を私の為に危険に巻き込みたくはなかったのですが...。」
「それを言うでない。私達が出会う前に運命は既にもつれていたのだから、申し訳ないとか傷つけたとか思うのはもう止すのだ。」
「もう遅いですから。行かれなくては、邸下。」
暗い表情のままヨンを追い払おうとするラオンに、呟くように言うヨン。
「雲っていて月が見えない。どうやって暗い中を独りで歩けと言うのか…。だからもう少しここにいる。」
もし私達が違う状況で出会っらどうだったかと、一日中何度も想像した…と心情を吐露するヨン。
「少なくともここにいる間、世界から隠れている間、何も考えずお互いを見よう。」
と硬い表情のラオンを見つめるヨン。
ヨンの一途な目を見ている内に緩やかに綻んでいくラオンの心。その変化を感じて少し安堵するヨン。
「ラオナ...、今夜は良く眠れそうだ。」
蝋燭が灯された隠れ部屋で見つめあう二人。
*
悪夢に悩まされた王は、牢を抜けだし寝室に侵入するホン・ギョンネの夢を見て夜中に目を覚ました。
寝床に起きると、「領議政を召集しろ、ホン・ギョンネの尋問を始める」と狂ったように声を張り上げる。
尋問が急に始まる事になり、ハン尚膳はビョンヨンを呼び出し逃亡計画の変更を指示した。
「尋問所から彼を開放するのは、牢より10倍困難であろう。」
「はい、分っております。」
「ビョヨナ、牢で死んでいた頭目を殺めたのは私だ。裏切者の彼だが、10年前の暴動では私の手下だったのだ。だが、大きな目的を成就する為に個人的な感情を捨てなければならぬ。」
俯いたまま沈黙をするビョンヨンにハン尚膳は続ける。
「長い間待ち続けた彼を尋問所から逃亡させるために、お前の全てを捧げてくれ。」
「はい。」
「それからラオンに伝えろ。変装して門のそばで待つようにと。ホン・ギョンネと一緒に連れて行く。その方が安全だからだ。」
「分りました、と返事をしたものの内心の動揺が隠せないビョンヨン。
*
尋問の前にホン・ギョンネの牢を訪れるヨン。
「先日お前が言った事についてなのだ。民によって選ばれた君主とは民に操られる傀儡王という意味か?」
「いいえ、」
「私も民の為の政治をしたいと思っておる。だが自分たちを治める君主を民がどうやって選べる?」
「民が望んでいる事は、民の為の政治ではなく民による政治なのです。王になる様に生まれた邸下の様な王は太陽の様に自身を思っているに違いないのです。民の上に輝く絶対的な物と。ですが、民によって選ばれた王は違うのです。」
「それでは何故、王を取り除く事が唯一の道だと思うのだ?」
「王冠を自ら諦める王などいないでしょう。」
「邸下と私、両班と農夫、女と男、反逆者の娘と王の後継者、邸下が王になった時、その全てが対等であると受け入れられますか?」
と言い残すと連れ出されるホン・ギョンネ。その後姿に向かい、問いを問いで返すヨン。
民によって選ばれた王だけが民をいつくしむのではない。民一人一人をいつくしむ王ならば、民をまるで動物かのように扱うことがどうしてできようか?、と。
何がおっしゃりたいのです?と振り返るホン・ギョンネ。
「私が夢見る世界はお前が夢見ている世界と違ってはいない。ただ現実からどれだけ離れているか違うだけだ。尋問の後会いに来るとしよう。流血なくして道が見つかるやもしれぬ。私達が夢見る世界の方へ一緒に歩ける道を...。」
*
ホン・ギョンネへの尋問が始まろうとしていた。
椅子に縄でくくりつけられたホン・ギョンネを見ながら段上に座る王。そしヨンが位置に着いた後、尋問を始めるキム・ホン。
「ホン・ギョンネ、反逆を企てたと認めるか?」
「反逆が何を意味するのか分りませぬ。それゆえ認められませぬ。」
「お国に対するお前の裏切りと反逆の証拠があるのだ。それでもなお嘘を申すのか?」
「何が裏切りなのでしょう?反逆とは何でしょうか?」
そこで王が「何て奴 ! 」だと興奮して叫んで拷問を命令した。
「罪を認めるまで拷問しろ ! 」
焼いた鉄を脚に押し当てられ、悲鳴を上げ耐えるホン・ギョンネ。
顔色をしかめ俯くヨンとハン尚膳。
「10年前の暴動を扇動しお国を危機に陥れ何千人もの民を死に至らしめた罪を認めるか?」
と問われ、そういう意味なら罪を認めると答えるホン・ギョンネ。だが、無謀な税で民を苦しめ飢えで民を死なせていると王や権力者を非難する。
顔色を変え立ち上がり、首を切り落とせと段上から叫び始める王。
「罪を告白しているのです。私を処罰してください。それが死んでいった何千もの民へ償う唯一の方法ですから。」
直ぐに彼の首を切り落とせ、と命を下す王に、「手順を踏んで尋問の後処罰を決定するべきだ ! 」と諌めるヨン。
「それは個人的な感情でしょう?世子と彼の娘の間柄についての噂が宮殿内に広まっています」と言った後ラオンを連行させるキム・ホン。

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「本当なのか?」と問い正す王に黙ったままのヨン。
「ホン・ギョンネの娘、ホン・ラオン、王宮で内侍として働く間者の彼女を隠し恋仲になったのではありませぬか?邸下?」
私の罪で娘を処罰するな、今まであった事もなく名前を呼んだ事もない娘を...と叫ぶ父の前で泣き崩れるラオン。
「邸下、もし王への反逆の意思がないのなら、今ここで彼女の首をはねて証明をして下さい。」
沈黙するヨンに、直ぐに彼女の首をはねろと叫ぶ王。たちまち禁軍の刀に囲まれてしまうラオン。
ー邸下、どうか私を愛するのをお止め下さい。
どうか反逆者の娘として覚えていて下さい。
私は愛する人を守れなかったつらい罪悪感の痛みをあなたに残したくはないのです。
と心で呟くとラオンは目を瞑る。
だが刀が振り落とされようとしたその瞬間、禁軍に忍び込んでいた白雲会の間者が後から武官を斬り殺した。
それを皮切りに禁軍、白雲会の戦いが始まる尋問場。
邸下と殿下をお守りしろと指示を出すハン尚膳。
反逆者達を直ぐに殺せ!直ちに!と命令する王。
双方にらみ合いの中、ヨンの首に突如刀を突きつけたビョンヨン(クァク・ドンヨン)が「世子の命惜しくば刀を下ろすのだ!」と叫んだ。

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「ビョヨナ ! ! 」と愕然とするヨン。
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韓国ドラマ 雲が描いた月明かり 16話 感想
ホン・ギョンネの逮捕で再会する事になったラオンとヨンですが、二人の距離感が遠くて切ない…。
以前のような爽やかさがない二人が哀しいです。
もつれた運命だか解けない結び目か知りませんが、この暗雲から早く抜けてもらって、また以前の様なラブリーな二人を終盤に見たいですね。
ここ数回、泣いたり刃物を出したり、嘘をいったいりネガティブ連続のラオンが痛々しい…。あの可愛いサムノムはどこへ~?(笑)
ヨンに刀を向けたビョンヨンは、大丈夫でしょうかね?
ユンソンも家門を潰すくらいの覚悟でのぞまないと悪狸(わるだぬき)キム・ホンには勝てないでしょう。
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