酔っ払って、ウォルの寝所の前で、出てこい!と喚いているマ内官を、ラオンはなんとかその場から連れ出した。
そして心配していると言うラオンの首を「誰が誰を心配しているんだと?宦官のふりで…」と絞めるマ内官。
だがそこへビョンヨンとヨンが現れラオンを救う。
ラオンの首が大丈夫かどうか触ろうとしたビョンヨンの手を振り払うヨン。
その後東宮殿へ戻る途中、一度宮女になるとやめることはできないのかとビョンヨンに尋ねるラオン。
「王様の許可なしでは無理だな。」
二人の会話を耳にしたヨンが口を出す。
「聞かなかった事にしておこう。だがそなた、二度とそんなことを口にするんじゃない。」
「でも方法があるんじゃ…。」
「法に違反しているのだ。」
「ええそうでしょうとも…。でも、心がどうしたいかは別だから…」
*
大木の下で、ヨンとハヨンの姿が頭に浮び切なくなっているラオン。そこにやってくるマ内官。
「酒に酔って喚くなんて最悪です。マ内官はいったいどうしたいのですか?」
「誰が?私?私如きに何ができる?」
と嘆くマ内官に、良い考えがあるから助けましょうと請合うラオン。
*
王の書斎を訪れたキム・ホンは飢餓救済所が襲われた話と仮面を置いた。そして首軸の人間がホン・ギョンレだと王に告げた。
死んだホン・ギョンレの代わりに彼の子供を探し中心人物にすえようとしている、と聞いた王は、過去の出来事を繰り返さないよう全員捕まえろと命令した。
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他の内官ろ殴り合っているチャン内官を見つけるヨンとラオン。
部屋に戻りヨンに詰問されたチャン内官は、ハン尚膳を呼ぶと言われ渋々噂を打ち明けた。
「世子は男色家だ、ホン内侍を見つめる目が熱烈だと…」
気まずそうに目を合わせるヨンとラオン。
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マ内官の為に作った人形をみてラオンの計画に気付くヨン。
「無駄なことだ、気持ちを伝えても何も変わらない。」
「無駄だとしても誰かを愛してしまうことはあるでしょう?何も変わらなくても気持ちだけは伝えたいでしょう?」
「自分を楽にするために愛を告白するだと?何て利己的なんだ!」
「一緒にいられない人に告白することが間違っていますか?告別も告白と同じように誠実なものです。愛されたという記憶が生きていくのに必要な力を与えてくれるのでは?」
とヨンに反論して背を向けるラオン。
*
領議政キム家との縁談を父親から告げられ驚いたハヨンは、「返事はまだでしょう?私は好きな人と結婚したいのです「」と告げた。
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大木の下でユンソンはラオンを待っていた。雨宿りの日に買っていたチマチョゴリの箱を膝に上に置いて…。
そこへやって来るラオン。
「自分自身に怒っている、内官なのに邸下に迷惑ばかりをかけて」
と落ち込むラオンに、それはホン内官がいる所ではないからだ、というと服をユンソンはラオンに渡した。
「女人として生きたくはないのですか?」
「今のままで心地よいのです。」
「ここで男の振りをする事が危険すぎるとわかっていてもですか?宮殿を去れるよう私に助けさせて欲しい。この衣を買った日からずっとそう聞きたかった。」
断ろうとするラオンを遮り、待っていると告げるユンソン。
*
人形劇が開かれた。内人や内官が集まる中、マ内官は人形を使い心から愛していると涙ながらにウォルに本心を告白。
ウォルも涙にくれその告白を受け止める。その様子を陰から見守るヨン。
だがその後、中殿キム氏の所へラオンが引っ立てられたことを知り駆けつけるヨン。
ラオンを連れて行こうとするヨンを止めるキム氏。
「そうは行かないわ。このちっぽけな内侍、無遠慮な事をしたんだから。宮女は王の者だと知っている筈なのに…」
と言うといきなりラオンの頬を打つ中殿。その挑発にはのらず静かに言い返すヨン。
「宮女と内官の恋愛なんてありきたりな風刺劇でしょう?王様は王妃様にコントロールされたばか者とか女性化した人形とか言う者達を全員罰するのですか?」
「世子!」
中殿を無視してラオンを立たせるヨン。
「自分にまつわる噂を恐れてはいないのか?」
「もう充分でしょう?ちっぽけな内侍がした過ちにそのように感情的にならずとも…」
と去るヨンの背中越しに呟くキム氏。恋人を見る男の目をしている…と。
*
内班院で陽物テストが始まった。ソン内官に呼ばれ下衣を脱げと言われるラオン。だが危うい所をマ内官に助けられる。
テストもせず合格の判を押したマ内官は、王様の誕生日の日から知っていたと打ち明けた。
王様さえ命の危険がある宮殿を去れ!と助言するマ内官。
*
ラオンを連れて歩いているヨン。隣に並ばず目を伏せて歩くラオンに問い正すヨン。
「肩を真っ直ぐにして、私を見なさい。」
だがラオンは態度を変えず、これが内官の振る舞いだと言う。さらに顔を近づけてくるヨンからラオンは下がり訴える。
「どうか、あまり親切にしないで下さい。私はお友達にも別の何かにもなれません。内官は一歩下っている者、近すぎても遠すぎてもならぬと教えられました。」
「そなたは私の人だ。誰が私達の距離を決められるんだ?(私だろ…?)」
「他の内侍と同じ様に扱ってください、それで充分に感謝します」
ラオンの態度に顔を強張らせながら歩き始めるヨン。俯いたまま後に従うラオン。
*
花園に呼び出されるラオン。
「邸下、お呼びになりましたか?」
と問いただすラオンに、意を決してヨンは話し始める。
「私は嘘をついたんだ。傍にいろと言ったのは、内侍としての意味ではなかった。
「では、何故そなたにそう言ったのか、私はこのとんでもない混乱を落ち着かせるために、毎晩ずっと己に問いてやっとその答えを見つけた。」
とラオンの手首を掴み引き寄せるヨン。
「邸下、何をなさいます。」
「世子である前に、私は一人の人、そして一人の男だ。そなたを恋い慕っている。それが、私の答えだ。」
でも…、と手を振り払いヨンから離れると説得しようとするラオン。
「何を…なさっているのです?花草書生、世子邸下なのですから、どう男を…内侍などを好きだと?そんなこといけません。」
「私の気持ちが間違いだとは言うのは止めろ。そなたが言ったのだ。心は心の道へと行ってしまうもので決めつけられない…と。」
「えっ?はいっ!でっですが…、愛にも良い愛と悪い愛があるのです。これって、誰が見ても誰にも祝福しない、それに!絶対してはいけないこと。」
「知っておる。だが私はそうするつもりなのだ。その悪い愛とやらを…。」
そう言うとヨンはゆっくりと近づいていき、後ずさるラオンの体を引き寄せる。
そして瞼をぎゅっとつむるラオンの愛らしい顔に微笑んだ後、キスをするヨン。
[雲が描いた月明かり]キャスト あらすじ 感想 視聴率 パクボゴム
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