韓国ドラマ あなたが眠っている間に 12話 あらすじ 後半
イ・ファン(ムン・ヨンソク)殺人事件
結審前に会議を開いたパク( イ・ギヨン )部長検事は、臓器移植後の剖検(ボウケン/死体解剖のこと)結果を証拠不十分とする弁護側の主張について話し合いを求めた。
これにソン( ぺ・ヘソン )首席検事は「私が法廷で監察医に尋問します。イ弁護士の汚いやり方にもう我慢がなりません」 と許可を求めた。
ソン検事の助力に感謝するジェチャンに「あなたこそ、感謝の人だ」 と言うソン検事。
意味がわからないジェチャンに「僕も感謝している!」と急に自分の手にキスしてその手でジェチャンの頬を挟むイ検事(ミン・ソンウク)!
*
その後法廷で、監察医を審問したソン検事は、ユボムが剖検の過程や結果に穴を開ける前に彼がしそうな質問をしてこれを防いだ。
このために遅くまで医学文章を勉強し準備をしていたソン検事は、臓器移植が剖検に影響を及ばさない事や甲状軟骨の周りの血痕について鋭く審問した。
そうして、被害者が絞殺されエレベーターのシャフトから落とされたという証言を監察医から得た。
審問を終えたソン検事は、イ・ファンの父親と目を合わせて感謝のお辞儀をした後席についた。
その時いつもの癖で紙を小さく千切っていたユボムが立ち上がって証人に尋問するが、臓器移植手術前に誘発された死因が心停止であることを確認しただけに終わった。
剖検結果に異論を唱えていたユボムのあまりにあっけない尋問に、疑惑をだくジェチャンと傍聴席の先輩検事たち。
ジェチャンはムン教授に殺人罪で懲役10年を求刑した。
その後最終弁論に入ったユボムは、被害者は脳死であり法的に死亡したとはみなされない点を指摘した。
臓器移植をするために医師により心停止が誘発されたので、被告が被害者の心臓を止めたのではないとして殺人を立証できないと主張した。
「法によると、被害者は被告により死んだのではなく、臓器移植のために死んだのだ!従って被告人に殺人無罪を主張します」
この最終弁論に法廷内が騒然とする中、ウタクの夢の中の様に怒声を上げ始めるイ・ファンの父。
「医者が息子を殺したのか?あいつじゃなかったのか!」
と興奮する彼を外に連れていくと立ち上がったホンジュは「静かに退出しろ!」という係官の要求を無視して発言した。
「こんな馬鹿げたことを検事が黙ってはいないので大丈夫ですよ。もし被告が攻撃していなかったら被害者は今も生きているんです!違いますか?」 と叫んでイ・ファンの父(キム・ギチョン)を連れ出した。
ホンジュの激しい爆発に少し笑うジェチャンとホンジュの度胸に感銘を受けるイ検事。そしてその一部始終を傍聴席で見ているテグ。
法律に絶望したイ・ファンの父親は、臓器提供を許可したことで殺人者に正義を得られなくなったと自責した。
そんな彼を「お父様のせいでは決してない」 とホンジュは慰めた。
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ジェチャンは、弁護士の最終弁論を聞いた被害者の父親が悔いているはずだと始めた。
臓器移植に許可をしたから殺人者を裁けない、善行が最終的に毒となった、法は悪者の側にあると。
「法はそうあるべきではありません。」
ジェチャンの言葉に静まり返る法廷。その声明に凍りついたようにジェチャンを見つめる傍聴席のテグ。
「被害者は被告により脳死となった。弁護士が指摘した様に脳死患者は臓器移植をせずとも数日後に心停止に至り死亡します。その間に臓器移植が入ったからと言って、被告が無罪になるのですか?」
とジェチャンは疑問を裁判官に問いかけた。
「臓器提供の有無にかかわらず、被害者は死亡していました。ですが被告による攻撃がなかったら、被害者は亡くなっていたでしょうか?」
とユボムの弁論に反論したジェチャンは「被告の犯罪を除去すると、被害者はまだ生きて彼の夢を追いかけている」とジェチャンは続けた。
「法律はこの事実を混乱させてはならない。死に最も責任がある者を明確かつ公正に判断しなければならない。被告の死亡時刻が変わったから有罪ではないとするなら、その判決に正義はありません」
とジェチャンは主張した。
その演説の途中に法廷に戻ったホンジュとイ・ファンの父親は「七人の命を救う選択肢が殺人者を自由にするなら公正ではない。臓器移植に賛同した家族のためにも」というジェチャンの言葉を聞いて涙を浮かべた。
「流れる川のような正義が、この法廷でこの裁判で成立することを願っている」と結んでジェチャンは裁判官に頭を下げた。
法廷後、ソン検事はジェチャンに感謝し抱擁した。突然の愛情表現にジェチャンが固まっている中、ソン検事はそのまま静かに涙を流した。
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トイレに入ったユボムは、ゴシゴシと手を洗ったあと空になったペーパータオルディスペンサーを拳で叩きつけた。
そこにいたテグがハンカチを提供するが、ユボムは断り出ていった。そこに残ったユボムの緑の傘を拾うテグ。
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帰宅した毛布を洗濯する準備をしているムンソンの傍に座ったホンジュは、ジェチャンの裁判を傍聴してきたことを告げた。
「今までずっと混乱していた事がわかった。自分のせいで父さんが死んでジェチャンが撃たれたと思って苦しんだけど、裁判を見て間違いだったことを実感した」と言うホンジュ。
父親が脱走兵に殺されたのも、ジェチャンがユン・スギョンの父親に撃たれたのも、自分がいてもいなくても起こっていたことだったと気づいたと言う。
「ずっと混乱していたけど、もう自分を責めるのをやめるわ」
そう言って微笑むホンジュを見て、ほっとするムンソン。
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コインランドリーで毛布を洗っているムンソンに出くわしたジェチャンは、冷たくされていることを知りながらも迷わず話しかけた。
「僕が撃たれたのとホンジュは全く関係ないんです。撃ったのは別の人だということを、ホンジュも良く分かっているはずです。だから…」
「だから、もう自分自身を責めることはない?」 と言いたかった言葉を代わりに続けるムンソンに驚くジェチャン。
「ホンジュから場所を聞いてここに来たの?大して洗濯するものもないのにわざわざここに来るなんて不自然でしょ?」
と指摘するムンソンに「いいえ全くの偶然です。これでも沢山洗濯ものがあるんですよ。お母さん、いやっ、おば様」 と言うジェチャン。
「混乱させて悪いけど、私を”オムニ”(母さん)と呼んでもいいわ。」と言うと、ムンソンは今までの態度を謝罪した。
頭の中では自分の子供を守るために他の人を傷つけるのは間違いだと分かっていたが、気持ちを止められなかったとジェチャンに許しを求めた。
そして「ホンジュを愛してくれてありがとう」と感謝するムンソンに、ジェチャンも感謝の言葉を返した。
「義母さん、あっ!おば様、いやっお母さん?!」と混乱しつつ、ムンソン( ファン・ヨンヒ )と抱擁を交わして幸せな気分に浸るジェチャン( イ・ジョンソク )。
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オフィスの外に駐車した赤いスポーツカー、夢の車に目が釘付けになるジェチャン。
つい嬉しくなり車にポーズして彼が自撮りをしている所へ、自分の車で何をしているのかと現れるイ検事。
慌てて車から離れるジェチャンに、イ検事(ミン・ソンウク)はいつでも貸してやると気前よく申しでると、ムン・テミンが有罪となり懲役7年を宣告された事を伝えた。
ハイタッチをした後、真摯にジェチャンに感謝しするイ検事に、ジェチャンは「先輩も同じことを言うんですね。どうして最近誰もが僕に感謝するんだ?」 と首をかしげるジェチャン。
この瞬間に車を借りることに決めて手を出すジェチャンに、震える手で鍵を手渡すイ検事(笑!)。
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点滴連続殺人犯として逮捕され刑務所で服役中だった犯人が「はめられた。真実が明らかにされることを望む」 という遺書を残して首吊り自殺をしたニュースが報道された。
それを見て床に崩れ落ち号泣するテグ。
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派出所で、同僚警官の一人がトランシーバーが充電されたかどうかをウタクに尋ねた。
緑色のライトの列を見下ろすが、答えを躊躇して、充電の為に置かれた時間を尋ねるウタク。
その時全て充電されていると代わりに答えるギョンハン。
(ウタクは赤と緑が区別できない様です)
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退勤後、ビーチデートに迎えにきたとして外で待っているジェチャンに驚かされるホンジュ。
その後、バス停のポスターと同じビーチに連れて行くジェチャンにさらに驚嘆!!
「どうだ。夢でみた海と全く同じ?」
「ええ、同じよ」
「嘘だろ?最初からそれは分かっていたんだ」
ホンジュが何も言わずにここへ連れて来た理由を尋ねると、ジェチャンは「海を見ることと僕が裁判に勝つ姿を見たいんだと思ったからだ」 と答えた。
ジェチャンは裸足になり波際で海の写真を自撮りして、その素晴らしさに感嘆するホンジュを抱き上げて海の中へ運んだ。
そんな風に笑って楽しい時を過ごす二人。
”未来を知ることは祝福だと思った時があった。だがその贈り物を期待して飢えてしまい、チャレンジ精神を失い希望の兆しを消した。未来は変えられない。あらかじめ決められた日も。それは絶望の別の形だ。そして諦めた時全てを喪失する。”
(ジェチャンの胸の内)
浜辺に座り海の眺めを楽しんでいるホンジュ(スジ)とジェチャン(イ・ジョンソク)。
”空転サイクルが始まる前にこの瞬間が休みになることを望んでいる。今日がときめく日だった事を望んでいる…”
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キャスト・放送情報は⇒キャスト 登場人物 視聴率
韓国ドラマ あなたが眠っている間に 12話 感想 イ・ジョンソク チョン・ヘイン
教授の助手殺人事件の裁判で見事にユボムを打ち負かし、勝利するジェチャン。その様子を傍聴席で観察し感銘を受けるスンウォンの友テグ。
彼がジェチャンに頼む前に、残念ながら点滴連続殺人事件の犯人の汚名を被せられたまま自殺する父親。
この事件がユボムの検事時代の不正と関係があるようなので、これにより彼の悪行が表に現れてくるのではないでしょうか?
病的に手をゴシゴシ洗い去るユボム。 彼の緑色の傘を拾うテグ。色盲で赤と緑の区別がつかないウタク。雨の中緑の傘の傍で死亡するホンジュ。
散りばめられたこの欠片がどんな風に繋がっていくのか。予知夢の悲劇をジェチャンがどうやって防ぐのか、 後4話の展開が気になりますね。