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その日イ・ガクに呼ばれたグリムは、スホにはっきりと拒否されたことを隠して別の人をDJを提案した。
だがガクは「ラジオを馬鹿にしているんだな?スホみたいなラジオに最も合いそうにない奴をラジオの友にさせる。それが俺達の使命じゃないのか?」とグリムに質問を投げ掛けた。
これにグリムは30年以上DJをしているベテラン、ラジオスターのムン・スンウ (ユン・ジュサン)を訪れラジオ嫌いを説得する秘訣を聞いた。
そうして彼と話をする内に、自分がラジオに魅せられたのはラジオの”誠実さ”だったと気づき目を輝かせた。
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この日、ジュハから家族のドキュメンタリーフィルムを撮影すると言われたスホは「やらない。生活ならもう十分売っただろ」と幸せな家族をこれ以上演じ続ける事を拒否した。
だが「あなたが上手にできること下手なこと。あなたがする事全て呼吸でさえ、私に迷惑をかけないようにして」とジュハはスホに告げた。
スホの8歳の誕生日に、息子ではないという事実とともにジュハから聞かされたこの警告に顔をしかめた後「24時間カメラの前で笑えない」と言い残して、スホは背を向けた。
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その夜、睡眠薬が切れている事に気づいたスホは、先日荷物を持って押しかけて来た高校の同級生の精神科医ジェイソン(クァク・ドンヨン)の部屋へ薬をもらいに行った。
だがジェイソンは「睡眠傷害ではなくうつ病だ。作り笑いは止めて泣けよ」と助言し、治療せず薬を渡すのを拒否した。
スホの健康状態を心配したジェイソンは、彼を監視するつもりで強引に家に入り込んでいたのだった。
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翌日気持ちを新たにJHエンターテイメントへ向かったグリムは、予約がないことを理由に受付で冷たくあしらわれたが諦めず粘っていた。
そこへたまたま降りてきたスホは、グリムの手を引っ張り車まで連れて行くと「家に帰るまで30分だけ話を聞こう。」と自宅までグリムに運転させた。
「ラジオでカメラより稼げるのか?カメラより優れている点を上げてみろよ。ニュースにでもなるのか?」
そう問われたグリムは、これに答える代わりに用意しておいたタブレットをスホに渡した。
「本当の自分を見せて下さい。ラジオにはカメラのフラシュも台本もないんです。それが15年間カメラに囲まれていたスホさんにはいいんです」
「ラジオなんかに出るつもりはないから、つきまとうのは止めてくれ。絶対にラジオには出ない。」
そうきっぱりと拒否したスホは、車を降りて家の玄関に向かった。
これに怒ったグリムは「なぜラジオ”なんか”なんです?ラジオブースに入った事あるんですか?私がラジオの本当の姿をスホさんに教えてあげます!」
とグリムは叫んで強引にタブレットを手渡した。自分を馬鹿にするのは許せてもラジオを馬鹿にするスホが許せず、ぷりぷりと怒りながらその場を去った。
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その夜撮影が終了したドラマの飲み会に呼ばれたグリムは、スホも来ると聞いて参加した。
だが飲み会を盛り上げようとして張り切っていたグリムの前に、肝心のスホは酔いつぶれるまで姿を見せなかった。
翌朝、見知らぬ場所で目を覚ましたグリムはパニックになったが、そこに現れるスホ!
昨晩、スホは廊下に座り込んでいたグリムを介抱する振りをして連れ出そうとしていたオ・ジスから奪って自分の家に連れてきたのだった。
「何があったの?どうして私はここにいるの?」と訊ねるグリムを「シャワーするけど一緒にくる?」と当惑させてスホはシャワーを浴びた。
そんな中へナム・ジュハが現れると、ガウン姿のスホは「ラジオに出るべきか?なら少し僕に協力しろ」とグリムに頼んだ。
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スホは「お父さんも契約したわ。来月からドキュメンタリーの撮影に入るから相談もあるし暫く家に戻ってね。」と言うジュハに言い返した。
「断ったはずだろ?それに僕はラジオをするつもりだから…」
そしてスホは、朝家の中にいるグリムを見て2人の関係を誤解するジュハに説明もせず「ラジオの契約をするつもりだから、リアリティ番組の撮影は無理だな」 と話した。
これにジュハが「どのくらいの間ラジオとこの娘と遊ぶつもりなの?」 と嘲笑して去った後、グリムは「ラジオ番組を盾にして私を脅した上に軽い女にしたわね!」と怒った。
「脅しじゃない。本当にラジオに出るつもりだった。だが要らないなら辞めてもいいさ」とスホは薄ら笑いを浮かべた。
これにさらに怒ったグリムが「なぜ笑うんです?おかしくもないのに笑って怒らせないで!」 と叫ぶと、スホは笑みを取り去り「出ていってくれ」と言った。
その後、グリムが通りを歩いて行くのをスホが見つめている時に出てきたジェイソンは、感情を出したスホを見て興奮した。
そして「ラジオをやれよ!」 と笑い声を上げた。
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翌朝、グリムをメイン作家にするかどうかでイPDと口論になったカン局長は、グリムを局長室に呼んだ。
イPDに何も言うなと指示をだし「本当にメイン作家ができると思っているのか?」 とカン局長は呆れたようにグリムに尋ねた。
そしてラ作家を雇うように勧めるカン局長に、怒ったイPDは「スホがサインしてもしなくてもソン・グリム作家を使う」 と宣言して去った。
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その後、廊下でグリムに近づいたラ作家 (キム・ヒョウン)は「あなたがメイン作家になれるはずがない。自分の限界を知りなさい!」 とグリムを大声で侮辱した。
「あなたの為に言うけど…、チ・スホがラジオのDJ?そんな夢見るなんてどうかしてる。あなたがメイン作家になるよりももっとあり得ない。」
と嘲笑するラ作家に、グリムは言い返しもせず頭を垂れた。
だがそこへ「僕やるよ。ラジオ!一緒にやろう」 と突然現るスホ!!
ラジオロマンス1話2話感想
韓国ドラマにありがちな過度なドタバタはなく、新鮮で軽快なスタートで始まったラジオロマンス。
スカウトに来て追いかけ回すグリムに、結局はラジオのDJを引き受けると答えるスホ。
誠実な態度でラジオの良さを訴えたグリムに根負けした感じですね。
数々の試練にくじけることなく明るく誠実な人柄を失わず、人に理解を示し繋がっているグリム。
母親からの虐待を受けて感情を出せなくなってしまったスホにはないコミュニケーションスキルを持っていますよね。
多分スホは、これに徐々にはまり込んでいくだろうと想像しています。
少年時代のスホとグリムの光景が短く映りましたが、既にその頃にスホは、グリムを好きになってしまったのでしょう。
ですが、自分を守る壁を崩されるのが怖くて、その感情を否定しているのかも知れませんね。
そんなスホが、グリムから感情を抑えなくても大丈夫だと学んでいく姿をみるのも見どころでしょう。
今回自分の意志で母親のプロジェクトを蹴りラジオのDJを選んだことは、スホにとって意味のある大きな一歩でした。
今の所スホに利用されたと激怒しているグリムですが、グリムに対して優位な立場にいるスホの少し不埒な態度は、暫くこのまま続く様な気がしますね。
2人の年齢差は、キム・ソヒョンの熟練した演技のお陰で全く感じず、スホ役のドゥジュンとのケミも抜群でした。
友人の精神科医役のクァク・ドンヨンが頼もしくコミカルなキャラで登場したので活躍に期待です。
ラジオロマンス3話あらすじと感想へ続く。
ドラマのハイライト画像はこちら⇓にあります。