韓国ドラマ 雲が描いた月明かり 14話 あらすじ 感想 後半
中殿キム氏のお産
回廊を走って来る医員を止め、もう赤子は生まれている為来る必要ないと断る尚宮。
生まれたのは巫女の予言通り公主。
娘を部屋から連れ出させた中殿キム氏の隣には、先日宮女が生んだ男の子がすやすやと眠っていた。
赤子を尚宮から受け取ると回廊を走るソン内官。
*
そうとは知らず、テグン(王子)誕生を喜ぶキム一派。
新しい王子の誕生、するべき事は世子を入れ替えるだけ、とウキウキと口走るウイギョ。
急ぐ必要はない、誰が王座に座るかなどに構うな、とキム・ホン。
そうですな…と高らかに笑い声を上げるグンギョ。
その頃ソン内官は、赤子を荷車に載せ運び門で待たせていた家来に渡していた。その様子をユンソンが見ているとも知らず…。
*
胸を高鳴らせながらチョン若様を待ち伏せしていたミョンウン公主(チョン・ヘソン)は、チョン若様通りかかると偶然を装って姿を表し、一緒に来てと高台の東屋へと誘った。
「 私達二人っきりだから気分よく気軽に話さない?トッコヤ?」
「 私には出来ません。公主様」
「 何故です?」
「 私はあなた様のお名前を知らないのです。」
うふふっと噴出すミョンウン公主。
「 ミュンウンです。私の名前は…。」
と、はにかんで告げるミョンウン公主をミョンウナ!と突然引き寄せるチョン若様。
一端は目を瞑るミョンウン公主だが思いなおし、早すぎると頬をひっぱたく。
「 そっ、そうです。謝りますミョンウナ。でも…すごく痛いな。」
と頬を押さえるチョン若様。
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回廊で話すウイギョとソン内官。
テグン誕生で内心たまらないだろうな。世子は…とにんまりするウィギョに、それよりもお気に入りの内侍の失踪の方がもっと…と言い出すソン内官。
そしてサムノムにまつわるこれまでの出来事意を詳しく聞かせる。
王宮がホン・ギョンネの娘を探して混乱していた日に失踪したこと。ここに来た最初の日に逃げようとしたこと。
部屋から女人の衣が見つかり中宮殿に連れて行かれたこと。そしてどんな時も世子が救いに来た、と。
*
その後、王子誕生の祝いを王に述べた後回廊へ出て来たヨンに声をかけるウイギョ。
「 邸下、東宮殿襲撃後にお気に入りだった内侍が失踪したと聞き、痛み入ります。」
「 そうだが…吏判。でもその調査のおかげで面白い事を見つけたんだ。その時捕まえた刺客の事で…」
「 面白い事とは?」
「 お前の財産、結構な量の金棒が罪人の家族に渡っていたと。」
「 どう意味かわかりませぬが?」
「 私もそう言いたかった。何のためにお前がそう気前よく支払ったのかと…。東宮を襲撃した刺客に!」
*
夜も更けた頃、ラオン(キム・ユジョン)の元へ訪れるユンソン(ジニョン)。草の上に座り月を眺めながら話す二人。
綺麗だな…月と呟いた後、双眼鏡をラオンに見せるユンソン。
「 それは何ですか?」
「 遠くの物を近距離で見ることができるのだ。こんな風に…」とラオンに渡す。
「 本当ですね。目が月で満たされています。」
と眺めている内に、月についてヨンが言った言葉を思い出し辛くなるラオン。
涙を堪え双眼鏡をぎゅうと持って月を見続るラオンから双眼鏡を取り、しみじみとユンソンが言う。
「 ここから遠い誰かを思い出して寂しいのですね。」
「 いいえ、月があまりにも大きいので魅入っていただけです。」と、ごまかすラオン。
*
書斎に呼び出したキム・ホンに皮肉な調子で口火を切るヨン。
「 二度も同じ理由で解任されるとは、なんと可愛そうな吏判(ウイギョ)だ。金の棒についてははっきりした説明をしてもらうつもりだ。」
「 そのお金でどんな情報を彼が得たと思われているのです?」
「 何だと言うのだ?」
「 ホン・ラオン、東宮の内侍として邸下に仕えていた間者。彼女が東宮殿襲撃を助けたのです。」
愕然として「証拠は何だ?」尋ねるヨン。
「あの少女が確かな証拠。邸下を怒りで震えさせるに違いないですが、ご心配なく。邸下の前で私が彼女の手脚を切って差し上げましょう。まさか彼女の正体を知っていたのではないでしょう?邸下」
言葉を失うヨンを見て満足するキム・ホン。
この所夜通し上訴を読むようになっているヨン。キム・ホンとの会話、そして捕まえた刺客の息絶える前の証言。
ラオンを…、真実を求め霧の道を彷徨っている様なヨン。
ー白雲会の間者、ホン・ラオンが門を開けて襲撃を助けた…、そんな筈がない…。
世子嬪(セジャビン)決定
世子の花嫁選びも最終段階を迎え、ハヨンを含む候補三名が王と王妃に拝謁していた。
その後の個人面談で王に問われるハヨン。
「 どのような皇太子妃(セジャビン)になりたいと思っているのだ?」
「 世子様を最後の最後まで心からお慕いするつもりです。それは本当の愛だけが私を我慢強くさせ自身を邸下に捧げさせるのだと信じているからです。」
満足そうに頷く王。そうして世子媛(セジャビン)に選ばれたハヨン。
*
庭で服を作る布を準備している母を見て、働きすぎよ、と言いながら傍らに座るラオン。
「 お金を稼ぐのは良い事でしょ。沢山の女性が婚姻の為の綺麗な服を探しているのだから。家に帰る途中に聞いたんだけど、結婚禁止令が取り除かれたの。」
そう言いながらラオンの様子を伺う母。きょとんとしたままのラオンにためらいがちに告げる。
「 世子媛(セジャビン)が決まったそうよ。チョ判書様のお嬢様だって。」
途端に顔色が変わり畳んでいた布を握りしめるラオン。良い知らせよね、と平気そうに言ったものの家に引っ込んでしまった。
*
花園の椅子で本を読んでいるヨン。物音がしてラオンだと勘違いし飛び上がるが、現れたのはハヨンだった。
「 邸下。どうしてそのように驚かれるのです?」
「 そなたの居所に居るべきではないのか?」
「 もう聞かれましたか?」
「 そなたが世子ビンに選ばれたことか?それなら聞いた。」
「 心からお仕え致します。邸下」
「 これは全くの取引だ。だからそんなことは必要ない。」
「 もし邸下が偉大な王になれば、私の家門にも良い事なのですから。」
「 この取引に応じた様に私の義務に自身を専心するつもりだ。その代わり一つ約束をしてくれ。」
「 どんな約束でしょうか?邸下」
「 二度とこの場所へ入って来ないでくれ。決して!」
と言い捨てて去るヨンを涙目で見送るハヨン。
*
草の上に座って考え込んでいるラオン。そこへユンソンが現れる。
お会いすると邸下について聞きたくなる自分が恥ずかしいから来ないで欲しいと…、と追い払おうとするラオンの傍に座る。
「 いいのです。私も恥ずかしい考えを持っているのだから…。この惨めな日々が全て終った後、ホン内官が私の方へ心を開いてくれるかどうか…などと。」
涙を堪えているラオンにユンソンは言う。
「 泣いても良いのです。私は希望を抱いたり惑わしたりするつもりはないのです…。」
「 泣かないつもりだったのに…、胸が痛くて…。」と嗚咽するラオン。
その頃ラオンの腕輪を撫ぜながら、二人で交わした約束をラオンとの最後の夜を思い出しているヨン。
ー難しい時でも私を離さないと約束したラオン…。
一歩傍に近づきたいと頼んだラオン…。
ラオンの腕輪を置き自分の腕輪を外そうと手をかけるヨン。だができず耐え難い胸の痛みにただ涙した。
韓国ドラマ 雲が描いた月明かり 14話 感想
深い霧(当惑・混迷の意)に覆われると、一瞬先も見えないし直ぐ傍にいても気が付かないもの…。その真っ只中でさ迷っている二人、もう一度相手を見つけて霧から抜け出せるのでしょうか?
月(月光・月明かり…)は何処でも誰にでも輝くシンプルな物だというヨン。この明快さが彼の強さなのかな、と思います。
14話ではドラマのシンボルでもある月光のシーンが綺麗でしたね。
大事な者に一点集中で後は気にしない…と言うかどうにでもなる(笑)と思っている真っ直ぐな彼と、雑草の様に育ち自由な精神をもつラウンは抜群の相性なのでしょうか…。